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ず~と、ほしいと思っていた映画をやっと手に入れて、本日、観ましたので、小言を・・・・ YUKONなどで生活していると、洒落た映画などは手に入るわけもなく、その点では、やはりTOKYOはすごいところです。まー、好きでここで生活してますが、音楽・映画はやはり都会の方がいいでしょう。特に私のようにちょっと、あまのじゃくな一般的な音楽、映画を好まないものには特にですね。 単館映画系や、レコード屋さんは恋しいものです。まー、いいこともあるのですがね。 このDVDも数年前にやっとこ、アメリカでDVD化され、ビデオも手に入りにくい状態。この手のものでは先端を行く日本でも、未だ未DVD化、アメリカのサイトで見つけたので、即オーダーしました。$40(4000円)くらいしたな~ それでは、これがDVDのパッケージ ●タイトル:Let`s Get Lost ●監督:Bruce Weber ●出演:もちろん CHET BAKER、その他、彼の人生に関連した人、特に各元奥さん ●製作年:1988 あまり、有名な映画では、ないですが、名ジャズ・トランペッター、ボーカリストのチェット・ベイカーのドキュメンタリーです。 私は、もっぱら北米、トラディショナルのルーツ系音楽が好きですが、ジャズも一部聴きます。その中でも、ジャズきちがいからは邪道と言われるジャズ・ボーカルが一番好きですね。ビバップ系もそこそも聴きますが、スタンダード系のソングライターが好きです。なんと言っても、ジョージ・ガーシュイン、そしてファッツ・ウェラーなどですね。 まー、チェットも超が付くほど有名ですが、私はそのヴォーカルスタイルが好きです。もちろんトランペットもいいですがね。 ずっと、破天荒な人生を送ってきた破滅型の芸術家として大まかな話は知っておりましたし、今は調べたければ、ネットで殆どのことが調べれるので、内容的に新しいことをこの映画によって知ったということは、なかったですが、ずっとアルバムジャケットの若々しいチェットを見慣れているので、やはり死ぬ間際のドラッグの影響であろう、57歳とは思えない、年老い方を実際に映像で見ると、痛々しくもあり、、、、歌声もややかすれ、その顔のシワに彼の今までの苦悩を痛感するのです。但しこの人の場合、その『老い』もすべて音楽として表現してしまう、ナチュラル・ボーン・ミュージシャンだなー、とも感じました。 これは当時の映画のポスターかな? 改めて、チェットのことを調べてみると ●1929年 オクラホマ 生まれ ●父がギター奏者、幼い頃にトロンボーンを与えられるが、子供には大きな楽器で、低音を出そうとしても手が届かないという問題があり、すぐにトランペットに切り替えるそうです。 ●西海岸に移動し、Gerry Mulligan Quartetに参加、人気を得ます ●その後、Charlie Parkerのバンドへ参加 ●1950年代に素晴らしいアルバムを多く吹き込んでます ●1960年代の半ばにドラッグのトラブルと思われる喧嘩で、前歯を失う ●その後は、人生下り坂、、、、、ガソリンスタンドでも働いたとの本人のコメント、 ●もちろん、女たらし! ●ドラッグ・中毒はひどいですね、コカイン、ヘロインのちょっと手を出してはいけない系にどっぷり などが概略だと思いますが、 印象的なのは、オクラホマ出身という部分、都会の洗練された印象が強いチェットですが、オーキーだったのですね!しかも、1929年生まれ!これは、アメリカ大恐慌の年ですね。この後ルーズベルトの有名な大恐慌政策が始まるわけですが、映画の中でもチェットは『オヤジは、ギター弾きで、俺が生まれたのが、1929年だから全然仕事がなかった』とコメントしてますね。 もっと、NYにもこの人は住んでいたのかと思っておりましたが、全然NYには長く住んでないんですね、アメリカはほとんど西海岸、ウェスト・コースト・ジャズなんですね。 しかし、しかし、あのチェットがガソリン・スタンドで働いたとは、想像も付きませんね。まったく彼のイメージからは、、、、想像しがたいです。 そのルックス、ボーカルスタイルからは、壊れやすく、トランペットよりも重い物はもったことがないという雰囲気ですが、当時ガソリン・スタンドに行った人は気付かなかったのですかねー? アンニュイな感じの、なんとも表現できない独特のチェットの世界!もちろん、彼は写真栄えもしますし、かっこいいですね。 非常によく、彼の雰囲気をとらえている写真だと思います。映画もモノクロですが、モノクロがよく似合いますね。 私が好きなアルバムは定番中の定番、CHET BAKER SINGS です。やはりこのアルバムはいいなー、好きな曲もかなり歌っていますし、あまりにも美しすぎる彼のボーカルとトランペットによって作り出される世界は、完全美 という感じ。 僕の中では、トム ウェイツのならんで、ウィスキーがなめたくなる雰囲気のアルバムですね(と言っても私は基本的に一人では飲みませんが) まー、このルックスで、甘ったるい声で、ラブソング を歌うわけですから、女子がほっておくはずもなく、結婚も3回しているのかな?子供も4人いるみたいです。でも、映画に登場する女性の話を聞いていると、特に子供を3人持つ元奥さんは、家庭的な人みたいで、そんな人にはつらいタイプですねー、まったく連絡も取れない、ドラッグ中毒、んー、つらいな、、、 喧嘩騒動以後、前歯を失い、差し歯で苦しむチェットに助け舟をだしたのは、旧友Dizzy Gillespieだったようです。NYでのコンサートのセットアップしてくれたとか、、、、 結局、ドラッグの問題で、イタリアでもつかまり、ドイツでも追い出され、イギリスでも捕まり、行き着いたのは、ドラッグ天国オランダ、、、、ほとんどの活動は後期はヨーロッパ中心のようですね。 結局、ドラッグとは縁を切ることはできず、滞在中のオランダのホテルのベランダから滑落死(って、なんかクライミング用語かな?)してしまったのですね。 撮影はこの死の一年ほど前に行われているので、非常に貴重な映像です。 まー、それでも、まったくDVDは市場に出回っている雰囲気はなく、、、、、ん~、世の中どうなっているのかな~、こんな偉大なミュージシャンの素敵なドキュメンタリーだっていうのに、くだらん映画をDVD化して売り出すなら、もうちょっとがんばってよー、と、いつも思いますね、、、 チェット自体は、超有名ミュージシャンなので、廃れることはないでしょうね。 欲望のまま、破天荒に突っ走る、永遠のジャズ・ミュージシャン、彼の人生は音楽の塊であり、彼の作り上げた世界は永遠でしょう。 ということで、今夜は、しっぽりCHETな夜で行きます。
by motoyama_naoto
| 2008-10-28 14:08
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